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花嫁を美しく見せるベール選び。種類・長さ・素材別ガイド

ロングベール フォトウェディングモモナ Momona横浜関内店

ウェディングドレスを選ぶ時間は、多くの花嫁にとって特別なひとときです。

しかし、その中で意外と見落とされやすいのが「ベール」。ベールは単なる付属アイテムではなく、花嫁の雰囲気や写真の印象を大きく左右する、とても重要な存在です。

薄いチュール越しに光が柔らかく透ける瞬間や、歩くたびにふわりと揺れるシルエットは、ドレスそのものだけでは生まれません。ベールがあることで花嫁の佇まいに奥行きが生まれ、フォトウェディングでは一枚の写真に物語のような表情が加わります。

逆光の中で浮かび上がる透明感や、風に乗った動きのあるカットなど、ベールだからこそ生まれる美しさがたくさんあります。

また、ベールは見た目の印象だけでなく、花嫁を守るという古くからの意味や、儀式としての大切な役割も持っています。長さや素材が異なるだけで雰囲気が大きく変わるため、どんなスタイルのドレスと合わせるかによって、完成する世界観はまったく別のものになります。

本記事では、ベールの意味や種類、ドレスとの相性に加えて、フォトウェディングならではの“写真に映える選び方”まで解説していきます。

目次

ベールの意味・起源

ベール フォトウェディングモモナ Momona横浜関内店

ウェディングベールには、古くから「花嫁を守る」という願いが込められています。

もともとは西洋の文化に由来し、結婚式を迎える花嫁が邪悪なものから身を守るために顔を覆ったことが始まりとされています。やがて時代が進むにつれて宗教的な意味合いよりも、花嫁を美しく見せる象徴のひとつとして扱われるようになりました。

挙式の場面では、親が花嫁の顔にベールを下ろす「ベールダウン」という儀式があります。

これは“親が守ってきた娘を新郎へ託す瞬間”を表す印象的なシーンで、花嫁にとって特別な意味を持つひとときです。反対に、式の途中で新郎がベールを上げる「ベールアップ」は、ふたりが新しい人生をともに歩み出す節目を象徴するものとして、今も広く親しまれています。

そんなベールですが近年はフォトウェディングの撮影小物としても重宝され、光をやわらかく通すチュールの質感や、動きのあるショットを生み出せる点が評価されています。場所やスタイルによって印象が変わり、ガーデンやチャペル、海辺のロケーションなど、それぞれの環境で違った表情を見せてくれます。

このように、ベールは単なる装飾品ではなく、歴史的意味と視覚的効果を兼ね備えた存在です。自分のドレスや挙式スタイルに合わせて選ぶことで、結婚式や撮影の時間がより豊かなものへと仕上がっていきます。

ベールの種類とそれぞれの特徴

ベールは長さやデザインによって印象が大きく変わります。

軽やかさ、気品、クラシックさなど、つくりたい雰囲気に合わせて選ぶことで、同じドレスでもまったく違う表情を見せてくれます。ここでは代表的な種類を、花嫁の印象に合わせて紹介します。

ショートベール:軽やかで可憐な雰囲気をつくるタイプ

肩〜胸あたりまでの短い長さが特徴で、動きが出やすいのが魅力です。

歩くたびふわりと揺れ、ガーデンやロケーション撮影では風を含んだ柔らかいラインが写真に自然な可愛らしさを添えます。カジュアルなドレスやミニ丈とも相性が良く、ナチュラルな雰囲気を大切にしたい花嫁に向いています。

フィンガーチップベール:どんなドレスにも馴染むバランスの良さ

指先あたりまでの長さで、最も汎用性が高いタイプ。

短すぎず長すぎないため、前から見ても横から見てもバランスが取りやすく、ふんわりとしたシルエットが花嫁らしさを優しく引き立てます。動きのある写真でも扱いやすく、幅広いスタイルにフィットする“安心感のあるベール”といえます。

チャペルベール:クラシカルで上品な存在感を生むロングタイプ

腰から足元にかけて流れる長さで、正統派のドレスと組み合わせると挙式の荘厳さを際立たせます。

バージンロードを歩く姿を美しく見せてくれるため、教会式で特に人気があります。柔らかなチュールが後ろへ広がるため、ロングトレーンのドレスとの相性も抜群です。

カテドラルベール:圧倒的な気品と重厚さをまといたい花嫁に

チャペルベールよりさらに長く、ドラマチックな印象をつくる最長クラスのベールです。

ゆったりと床に広がる姿はまさに映画のワンシーンのようで、フォーマルな挙式や大聖堂での撮影にも映えます。重さや扱いは少し難しくなりますが、その分だけ華やかさは格別です。

バードケージベール:個性とクラシック感を演出するショートデザイン

顔を覆うように軽くかける、レトロな雰囲気をもつタイプです。

レースが頬に落ちる繊細なラインは、個性的でクラシカルな雰囲気をつくり出します。ミニドレスやモダンなデザインと組み合わせると、他の人とは違う世界観を表現できます。

素材・レース・刺繍で変わる印象

ベールは長さだけでなく、素材や縁のデザインによっても雰囲気が大きく変わります。

同じチュールでも柔らかさや光の通し方が異なり、レースや刺繍が入ると全体の印象に奥行きが生まれます。写真映えにも関わるため、素材選びはとても大切なポイントです。

素材の違いは、写真に写る雰囲気にも影響します。

たとえば、柔らかいチュールは軽く広がり、自然光の中で優しい表情をつくりますが、レースは模様がはっきりするため、撮影場所の雰囲気やドレスの柄との相性を考える必要があります。

チュールベール:光を柔らかく透かす優しい質感

最も一般的なのが、柔らかいチュール素材のベールです。

軽やかで透け感が強く、光をふんわりと受け止めるため、フォトウェディングでは特に人気があります。逆光で撮影すると、チュールの薄さがやさしい後光のように広がり、花嫁の輪郭を柔らかく縁取ってくれます。

ロケーション撮影では風を含むと自然な動きが出て、歩く姿や振り向きの瞬間に立体感が生まれます。ドレスのデザインを邪魔しない透明感も魅力で、どんなスタイルにも馴染む素材です。

レース縁のベール:クラシカルで上品なアクセント

縁にレースが施されたベールは、クラシカルで華やかな印象に。

繊細な模様が顔まわりや背中にふわりとかかり、ウェディングドレスに自然な陰影と重厚感を与えます。刺繍の入り方によっては華やかさが強くなるため、ドレスがシンプルな花嫁ほどバランスよく美しくまとまるでしょう。

写真ではレース部分がくっきり写り、特にロングベールになるほど存在感が増します。チャペルや洋館など、クラシックな雰囲気のロケーションとよく合う素材です。

ビーズ・パール付きベール:特別感を添える装飾デザイン

ベール全体に細かいビーズやパールが散りばめられたタイプは、動いたときや光を受けたときにきらりとさりげなく輝きます。

ドレスとの一体感が生まれ、控えめながらも特別な印象をプラスしてくれるため、挙式でも撮影でも存在感を出したい花嫁に向いています。

暗めの室内や夕暮れの写真では、小さな光沢が写り込むことでドラマチックな雰囲気を演出できます。細部のこだわりを大切にしたい方には魅力的な選択肢です。

ウェディングドレスとの組み合わせ方

ベールはドレスの印象を完成させる最後の仕上げのような存在です。

ドレスとベールは、どちらか片方だけで印象を決めるものではなく、互いに補い合う存在です。

ドレスのライン、背中やレースのデザイン、撮影するロケーションなど、全体のバランスを見ながら選ぶことで、写真にも式当日にも美しい一体感が生まれます。

同じドレスでも、ベールの長さや素材が変わるだけで雰囲気が大きく変わるため、バランスを見ながら選ぶことが大切です。ここでは、ドレスのシルエット別に相性の良い組み合わせを紹介します。

Aライン・プリンセスライン:ロングベールで王道の美しさを引き出す

Aラインやプリンセスラインのように、裾に向かって程よく広がるドレスには、ロングベールがよく馴染みます。

スカート部分のボリュームと縦のラインが自然につながり、歩く姿に華やかさが生まれます。特にチャペルベールやカテドラルベールのような長めのタイプは、挙式の荘厳さを際立たせ、後ろ姿をいっそう美しく見せてくれるでしょう。

写真でもベールの広がりがドレスと一体となり、存在感のあるドラマチックな印象になります。

スレンダー・マーメイドライン:軽やかなベールで輪郭の美しさを強調

身体のラインを美しく見せるスレンダーラインやマーメイドラインは、ドレスのシルエットそのものが主役。

重厚なベールよりも、透明感のある軽い素材を選ぶと、体のラインを邪魔することなく、すっきりとした雰囲気を保てます。

ショートベールやフィンガーチップベールなど、程よい長さのタイプが特に合います。風を含むと柔らかく揺れ、動きのある写真でも美しい流れをつくってくれます。

背中が開いたデザインやビスチェタイプ:ショートベールで後ろ姿を引き立てる

背中の大きく開いたドレスやビスチェタイプには、ショートベールがよく映えます。

長いベールを重ねると背中のデザインが隠れてしまうため、短めで軽いタイプを合わせるとシルエットがきれいに見え、上半身のディテールが引き立ちます。

特に写真撮影では、背中を見せるポーズや振り返りショットが多いため、後ろ姿が美しく見えるバランスが大切になります。

シンプルドレス × レースベール:ほどよい華やかさを加える組み合わせ

シンプルなドレスには、繊細なレース縁のベールがほどよい装飾を加えてくれます。

大ぶりの刺繍ではなく、細いレースが優しく入っているタイプであれば全体に品のある華やかさが生まれます。写真でもレースの模様がほどよく写り、表情に奥行きが生まれる組み合わせです。

カラードレス × ベール:差別化を楽しむ応用スタイル

フォトウェディングでは、ドレスが白に限らないことも多く、カラードレスにベールを合わせる花嫁も増えています。

色味のあるドレスに透明度の高いチュールベールを合わせると、色の強さが和らぎ、柔らかい印象に。淡いブルーやピンクのドレスには、白いベールが光を集めて写真を明るく見せてくれます。

素材を選べば、カラードレスでも違和感なくまとまるため、写真での表現を広げたい方におすすめの組み合わせです。

顔型別ベール選び

ベールは顔まわりの印象をやわらかく整えてくれるため、顔型に合ったデザインを選ぶと、全体のバランスがぐっと美しくまとまります。

ここでは丸顔・面長・ベース型の三つに分けて、それぞれの顔立ちを引き立てる選び方を紹介します。

丸顔さん:軽やかで縦ラインを意識したデザインに

丸顔の花嫁は、顔を覆いすぎず、縦方向に軽く流れるラインを作るベールが好相性です。

厚みのあるチュールや、顔の周りに密集したレースがあるデザインだと丸みが強調されることがあるため、透明感の高い薄いチュールや、縁をさりげなく仕上げたデザインが自然に馴染みます。

フィンガーチップ丈のように少し長さがあるベールは、写真の中でも縦のラインが整って見え、バランスが取りやすい長さです。

面長さん:横に優しく広がるベールで柔らかさを

面長タイプは、縦のラインが強く見えがちな顔立ちをやわらかく見せることがポイントです。

横へふわっと広がるショートベールや、顔まわりにほどよくレースが散るデザインを選ぶと、自然に視線が左右へ流れ、柔らかい表情をつくれます。

小さめの刺繍やレースが入ったベールは、縦長の印象を軽く受け止めてくれるため、写真でも優しい雰囲気になりやすいです。

ベース型・四角顔さん:フェイスラインを包むシルエットで

顎まわりの角が気になりやすいベース型の花嫁は、フェイスラインを優しく包む形のベールが美しく映えます。

フィンガーチップ丈のようにサイドへ自然に広がりが出るタイプは、顎のラインを直線的に見せず、全体が柔らかくまとまります。

レースの縁が太いデザインよりも、細いレースや透明感のあるチュールを選ぶと、顔まわりが重たく見えず、写真でも優しい印象に仕上がります。

髪型別ベール選び

ベール フォトウェディングモモナ Momona横浜関内店

ベールは髪型との組み合わせによって見え方が大きく変わります。

アップ、ハーフアップ、ダウンスタイルといった髪型ごとに、ベールの位置や広がりが変化し、写真での印象も変わるため、自分の髪型に合ったベールを選ぶことが大切です。

アップスタイル:首元がすっきり見え、ロングベールとの相性が抜群

髪をまとめたアップスタイルは、後頭部がすっきりするため、ロングベールの美しい流れがそのまま生かせます。

チャペルベールやカテドラルベールのような長さのあるベールを合わせると、縦ラインが強調されて、挙式の雰囲気にもよく映えます。

また、アップスタイルは頭の形がきれいに見えるため、ベールの留め位置を少し高めにしても低めにしてもバランスが取りやすいことも特徴。そのため、後ろ姿がとても美しく仕上がります。

写真では背中や肩のラインがすっきり写り、フォーマルな印象をつくるのに向いています。

ハーフアップ:どんな長さのベールとも馴染む万能スタイル

髪を一部まとめて、一部を下ろすハーフアップスタイルは、ショートベールからロングベールまでどの長さとも調和しやすい髪型。顔まわりにほどよく髪が残るため、ベールの重さがバランスよく分散され、柔らかい雰囲気を引き立てます。

特にフィンガーチップ丈は、ハーフアップの自然な動きと相性が良く、屋外ロケーションでも風に馴染むやさしいシルエットを作り出します。

表情の変化が出やすい髪型のため、写真でも印象が変わりやすく、多くの花嫁が選びやすいスタイルと言えるでしょう。

ダウンスタイル:髪のボリュームと馴染む軽やかなベールが最適

髪を下ろすダウンスタイルの場合は、髪のボリュームとベールの重さのバランスがポイントに。

素材が重いベールだと髪が押されて広がってしまうため、軽く透明感のあるチュール素材を選ぶと、自然に髪と重なり合って全体が柔らかくまとまります。

ショートベールはもちろん、フィンガーチップ丈のような中間の長さでも、薄手の素材であればダウンスタイルの柔らかい印象とよく馴染みます。

写真では髪とベールの透け感が重なることで立体感が出やすく、ナチュラルな雰囲気を大切にしたい花嫁におすすめです。

身長別ベール選び

ベールは身長とのバランスによって見え方が変わり、後ろ姿だけでなく全身シルエットにも影響します。長さの選び方を少し意識するだけで、スタイルが自然に整い、写真の仕上がりもぐっと美しくなります。

小柄な花嫁の場合:軽やかさを保つ長さと素材を意識する

小柄な花嫁は、ベールの長さや重さによって全体が“引きずられた”印象になりやすいため、軽い素材のベールを選ぶとバランスが取りやすくなるでしょう。

ロングベールも選べますが、厚みのある素材や重いレース付きだと後ろ姿が沈んで見えるため、薄手のチュールなど透明感の高い素材が自然に馴染みます。

フィンガーチップ丈や腰あたりまでのミドル丈は、全体の縦ラインをきれいに見せつつ、シルエットを重たくせずに着こなせる長さです。

写真でも軽やかさが出やすく、小柄さが魅力として活きるスタイルになります。

高身長の花嫁の場合:長めのベールで縦ラインを生かす

高身長の花嫁は、ロング丈のベールを美しくまとえるのが大きな魅力。

身体の縦ラインがしっかりあるため、チャペルベールやカテドラルベールのような長いベールを合わせても重くなりすぎず、後ろ姿にゆったりとした広がりが生まれます。

特に大聖堂やチャペルでの撮影では、ロングベールが床に広がる姿が圧倒的に美しく、写真でも存在感のあるカットを残せます。

背の高さを生かしたドラマチックなスタイリングに仕上げたい場合にぴったりです。

中間の身長の場合:ドレスとのバランスで幅広く選べる

中間の身長(155〜165cm前後)の花嫁は、ショートからロングまで幅広いベールを選びやすいというメリットがあります。大切なのは、ベールそのものよりも“ドレスとの相性”です。

たとえば、Aラインやプリンセスラインのドレスならロングベールが自然に馴染みますし、スレンダーラインのドレスなら軽やかなベールのほうが全体のラインを崩さずに着こなせます。

どちらを選ぶにしても、身長に左右されることが少ないため、自分の理想の雰囲気を基準に選べば失敗しにくくなります。

挙式・フォトスタイル別のおすすめベール

結婚式やフォトウェディングは、選ぶロケーションや演出によって雰囲気が大きく変わります。

ベールもその世界観に合わせて選ぶと、写真や当日の印象がぐっと引き締まり、ドレスとの一体感が生まれます。ここでは、代表的な挙式スタイル・撮影スタイルごとに、相性のよいベールを紹介します。

チャペル挙式:王道のロングベールがもっとも映える舞台

チャペルは天井が高く、バージンロードが長いため、ロングベールの魅力が最大限に生きる空間。

チャペルベールやカテドラルベールのような長いタイプは、厳かな雰囲気と調和し、後ろ姿に圧倒的な美しさを生み出します。

光が差し込むチャペルでは、チュールが光をやわらかく透かし、ベールに自然な奥行きが生まれます。ロングトレーンのドレスと合わせると、一体感のあるシルエットが完成し、写真でも非常に美しいカットが残せます。

ガーデン挙式・ロケーション撮影:軽やかなベールが自然光に馴染む

風や自然光が味方してくれるガーデンウェディングでは、軽さのあるベールが相性抜群です。

ショートベールやフィンガーチップベールのような軽やかなタイプは、風を受けてふわりと揺れ、自然の中に溶け込む柔らかさを演出します。草木の緑や自然光が背景に入る環境では、レースが多すぎると少し重たく見えることがあるため、シンプルなチュールのベールのほうが写真映えしやすい傾向があります。

ナチュラルな雰囲気を大切にしたい花嫁におすすめのスタイルです。

海ロケーション:透明感のあるチュールで風と光を生かす

海辺でのフォトウェディングは、風と光の両方を味方につけられる特別なロケーションです。

海風が強めに吹く場所では、軽くて扱いやすいショートベールやフィンガーチップベールが最適。薄いチュールは風で自然に流れ、歩く姿や振り返りの瞬間が美しく写真に残ります。

ロングベールも選べますが、重量のあるタイプは風に引っ張られて動きが乱れやすいため、透明感のある軽い素材を選ぶのがポイントです。日差しが強い時間帯でもベールが光を柔らかくしてくれるため、シルエットを綺麗に見せる効果もあります。

和装フォト(洋髪×白無垢・色打掛):短めベールやバードケージで雰囲気を調整

白無垢や色打掛で洋髪を合わせるスタイルでは、伝統的な和装の雰囲気に“洋のアクセント”を足す役割としてベールを使うケースも。バードケージベールのような短いタイプは、レトロでクラシカルな要素を加えつつ、和装の柄やシルエットを隠さないのが魅力です。

また、ショートベールを軽く合わせるだけでも、写真の雰囲気に新鮮さが加わります。

和装の色柄が主役になるため、ベールは控えめにするほうが、全体のバランスがきれいにまとまります。

スタジオ撮影:ベールの“広がり”と“光の抜け”をどう見せるかが重要

スタジオでは風がないため、ベールの動きをカメラマンがどのように作るかによって印象が変わります。

そのため、素材や長さの“広がり方”を意識して選ぶと、仕上がりの印象が安定します。

軽いチュールは光が抜けやすく、スポットライトで照らしたときに柔らかい陰影が生まれます。一方でレースのベールは動きが出にくい反面、模様がはっきり写るため“静止した美しさ”を強調したい場合に適しています。

スタジオは空間に制限があるため、カテドラル級のロングベールよりも、扱いやすいミディアム〜ロング丈が使いやすい傾向があります。

ベール試着時に確認すべき点は

ベール選びはドレスと同じくらい「試着での確認」が大切です。写真では美しく見えても、実際に身につけてみるとシルエットのバランスや長さの印象が違うことがあります。ここでは、試着時に押さえておきたい点をご紹介していきましょう。

顔まわりの見え方:自然光と室内でどちらも確認する

ベールは顔の印象を大きく左右するため、顔周りにどう影が落ちるか、光がどれくらい透けるかを実際に見ておくことが大切。室内の照明では柔らかく見えても、自然光下では輪郭がくっきりしたり、逆に顔が暗く見えてしまうことがあります。

試着室だけでなく、可能であれば窓の近くなど光が入る場所でも試して、印象の差を見ておくと安心です。

後ろ姿のバランス:ドレスとの一体感があるかを確認する

写真では後ろ姿が特に多く撮影されるため、ベールの長さとドレスのトレーンとのバランスは特に意識したいところです。長さが微妙に合わず、ベールだけが浮いて見えたり、逆に隠れすぎてしまうこともあるため、全身の後ろ姿を鏡でしっかり確認することをおすすめします。

歩いたときの揺れ方や、自然に立ったときの落ち感も必ず見ておくと、撮影当日の想像がしやすくなります。

留め位置・高さ:少しの差で印象が変わる点

ベールの“留める位置”は、写真写りに大きく影響します。頭の高い位置で留めると華やかで可愛らしく、低めにすると落ち着いたクラシックな印象になります。

同じベールでも、位置が数センチ変わるだけでシルエットも表情も変わるため、試着時に何パターンか試してみると、自分に最も合うバランスが分かりやすくなります。

動いたときの扱いやすさ:歩行・振り向き・階段で確認を

歩く、振り返る、階段を上がるといった動きの中でベールがどう揺れるかは、写真の写り方に直結します。試着時には、実際に数歩歩いたり、軽く振り向いたりして、ベールがどのように動くかを確認することをおすすめします。

ロングベールの場合、重みで引っ張られるタイプや、素材によっては引っかかりやすいタイプもあるため、扱いやすさを肌で感じておくと安心です。

素材の相性:チュールの硬さ・レースの配置も要チェック

ベールの素材によって、動きの軽さや透け感は大きく変わります。

柔らかいチュールは自然に揺れ、写真でも柔らかな雰囲気になりますが、ハリのあるチュールは広がりが出やすいため、ドレスのラインと合わない場合もあります。

レース付きのベールは柄の位置によって、顔まわりが重く見えたり、逆に華やかさが増したりするため、レースの入り方が自分の顔型やドレスにどう馴染むかも確認しておきたいところ。

ヘアメイクとの相性:当日のスタイルを想定して試すと失敗しにくい

当日の髪型によって、ベールの留まり方や見え方が変わるため、可能であれば簡単にでも当日の髪型に近い形を作ってもらうと、仕上がりを正しくイメージできます。

特にダウンスタイルはベールがずり落ちやすい場合もあるため、どの程度しっかり留められるかも見ておくと安心です。

自分らしさを引き立てるベール選びを

ベールは、ただの付属品ではなく、ドレスと花嫁をひとつの世界観としてまとめてくれる大切なアイテムです。長さ、素材、装飾、顔型・髪型との相性、そして撮影するロケーションや挙式の雰囲気まで、どんなポイントを重視するかで似合うベールは自然と変わっていきます。

写真に残るイメージを大切にしたいなら、明るさや動きがどう写るか、光の入り方と透け感がどう作用するかも意識すると、仕上がりがさらに美しくなります。

スタジオ撮影では静かな佇まい、海やガーデンでは風の動き、チャペルでは光のドラマ性を、などなどベールはそのすべてを受け止めてくれる存在です。

試着での見え方やドレスとのバランスをしっかり確認して、自分が心から心地よく身につけられるベールを選ぶことが、いちばん大切なポイントです。

どんなベールも、花嫁がまとう瞬間に命が宿ります。自分らしさを引き立ててくれる一枚と出会えますように。

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