結婚式をしない“ナシ婚”という選択肢、後悔しないための記念の残し方とフォトウェディング

結婚式をしない「ナシ婚」を選ぶカップルが増えている今、節目として“式以外の形で結婚を記念に残したい” というニーズも高まっています。

ナシ婚であっても、記念をまったく残さないという選択をする必要はありません。

むしろ、式をしないからこそ、写真・家族との時間・ふたりの体験など、より自由で柔軟な「結婚の記念の形」を選ぶことができます。

式という枠に縛られない分、選択肢は大きく広がり、費用も抑えながら思い出を残せるのが魅力です。どのスタイルが自分たちに合っているのかを考える入口として、まずはナシ婚で選ばれている代表的な“記念の形”を見ていきます。

ナシ婚にはフォトウェディングという選択肢も

ナシ婚を選ぶカップルにとって、フォトウェディングは最も現実的で取り入れやすい“結婚の節目の形”です。

大勢の前に立つ必要がなく、準備の負担も少なく、費用も抑えられる一方で、衣装を着てしっかりと結婚を実感できるというバランスの良さがあります。

「式はしないけれど、写真だけは残したい」「家族に形として見せられるものが欲しい」というナシ婚層の価値観と非常に相性がよい記念スタイルです。

フォトウェディングがナシ婚と相性が良い理由

ナシ婚を選ぶカップルは、派手な式よりも「自分たちの生活スタイルに合った選択」を重視する傾向に。フォトウェディングはその考え方に自然に寄り添い、過度な準備や演出を求めません。

衣装・ヘアメイク・撮影が一つのパッケージになっていることが多く、必要なステップが明確です。時間も1日で収まるため、仕事の予定や生活との折り合いもつけやすく、気負わず実現できる点が魅力です。

フォトウェディングの種類・費用・撮影の流れなど、基本から整理したい方はコチラもご覧ください

ロケーション撮影という自由な選択肢

ロケーションフォトは、ナシ婚カップルから特に人気があります。チャペルやホテルに縛られず、海、公園、街並み、スタジオセットなど、場所の制約がほとんどありません。

季節の風景を背景にすると、その時期ならではの表情が写真に残り、結婚記念としての特別感が自然と生まれます。「結婚式のための会場選び」に縛られない点は、ナシ婚ならではの柔軟さが活かされる点と言えるでしょう。

和装・洋装どちらも選びやすく“やりたいことが叶いやすい”

フォトウェディングは衣装の自由度が高く、和装・洋装どちらも選べます。

結婚式だと衣装選びや進行に制限がありますが、フォトウェディングなら「1日で複数着」「洋装から和装の順番で撮影」など、実現しやすいスタイルが多いのも特徴です。

ナシ婚のカップルがよく抱える「せっかくだから衣装くらいは楽しみたい」という願いを叶えやすいのがフォトウェディングの強みです。

家族との会食・食事会も

ナシ婚を選ぶカップルの多くが「結婚式はしないけれど、家族にはちゃんと節目を伝えたい」という気持ちを持っています。そんなとき、形式張らず、費用をかけすぎず、自然な距離感で実現できるのが“家族との会食・食事会”です。

食事の時間を共有するだけで、式ほど大げさではないのに、結婚の報告として十分な意味を持ちます。とくに親世代は「結婚式をしないことへの不安」や「何も記念がない寂しさ」を抱えることが多いため、食事会はそのギャップを埋める役割にもなります。

式ほど堅苦しくなく、家族に安心してもらえる

会食は、結婚式のような進行や演出がない分、準備の負担がほとんどありません。選ぶのは、日程・お店・参加人数くらいで、ドレスコードも自由です。

それでも、親御さんからは「直接ふたりの姿を見られて安心した」「家族として正式に節目を迎えられた感じがする」という声が多いのが会食の特徴です。

式をしないと決めたからこそ、会食が“ほどよい距離感”で家族にとっての安心感につながります。

写真・手紙・ミニセレモニーでささやかな演出も可能

会食に少しだけ特別感を添えるために、簡単なセレモニーを取り入れるカップルもいます。

たとえば、手紙を渡す、両親に小さな贈り物をする、フォトウェディングの写真を披露するなど、無理のない範囲で演出することができます。

形式にとらわれる必要はなく、あくまで“感謝を伝えるひとつの行為”として自然に取り入れられるのが人気の理由です。

会場選びが自由で、予算も調整しやすい

レストラン、個室のある料亭、ホテルのラウンジなど、会場は自由に選べます。

「身内だけでゆっくり過ごしたい」「ちょっと贅沢したい」など、ふたりや家族の気分に合わせて選べるのもナシ婚ならではのメリットです。

人数が少ないためトータル費用も調整しやすく、結婚式よりも現実的な規模で満足度を高められます。

指輪・フォトパネル・アルバムなどの結婚記念アイテムを作る

ナシ婚では大きな儀式は行わないものの、「何も形に残らないのは少し寂しい」と感じるカップルも多いです。そうした中で、指輪や写真のアイテムは、形式に縛られず自然な形で“結婚した証”を残せる手段として選ばれています。

式を挙げないからこそ、過度な華やかさではなく、生活の中に馴染む“自分たちらしい記念の形”として取り入れやすいのが特徴です。

フォトパネルや額装は“部屋に飾れる節目”として人気

フォトウェディングをした場合、アルバムだけでなくフォトパネルや額装を選ぶカップルも。

部屋に飾ることで、「結婚した時の空気感」が日常の中に溶け込むようになり、写真そのものが生活の一部として存在します。式の写真のように大きく広げて披露する必要がなく、さりげない存在感を楽しめる点もナシ婚らしいポイントです。

飾る場所によってサイズや雰囲気を変えられるため、家具やインテリアに合わせて“ふたりの生活に合う記念の形”として自然に取り入れられます。

アルバムは“たった一冊で思い出をまとめる”という形になる

大げさな式をしない分、アルバムはナシ婚にとって重要な記録になります。

フォトウェディングの写真、入籍日の写真、ふたりのスナップ写真などをまとめることで、式をしなくても「結婚のストーリー」を一冊に閉じ込めることができます。

式のアルバムのように分厚いものではなく、スリムで落ち着いたデザインを選ぶことが多く、こちらも生活に馴染みやすいスタイルとして人気です。

アルバムを手に取るたびに、その時の気持ちや結婚の原点に戻れることもあり、ナシ婚のカップルにとっては“思いをひとまとめにする場所”としての意味を持ちます。

ナシ婚にはどのような利点があるのか

ナシ婚の最大の利点は「自由度の高さ」と「現実的で負担の少ない選択ができる」ことにあります。結婚式の形式に縛られないため、ふたりのペースで節目を作れる点が特徴です。

費用の負担が大幅に減る

結婚式には会場費、食事、装花、衣装、司会、映像など多くの費用がかかります。ナシ婚はその大部分が不要になるため、経済的な負担が一気に軽くなります。

浮いた費用を新生活や旅行、将来の貯蓄に回せるため、生活目線で考えるカップルに選ばれやすい傾向があります。

準備の手間と時間が最小限で済む

結婚式の準備は数ヶ月単位で続き、打ち合わせや決定事項が多く、精神的にも体力的にも消耗します。ナシ婚は準備の負担が少なく、必要以上に時間を取られることがありません。

仕事が忙しいカップル、遠距離、子育て中など、生活の状況に左右されず実現できるのは大きな魅力です。

人前が苦手でも自然体でいられる

結婚式は多くの視線を浴びる場であり、それ自体がストレスになる人も少なくありません。ナシ婚はゲストにプレッシャーを感じる必要がなく、ふたりの距離感のまま静かに節目を迎えられます。

内向的な性格のふたりや、大勢の場が苦手なタイプにとっては、精神的に心地よい選択肢です。

“自分たちらしい結婚”を柔軟に作れる

形式に縛られないため、フォトウェディング、家族会食、旅行、私服フォト、自宅セレモニーなど、ふたりの価値観や生活スタイルに合わせて“節目の形”を自由にカスタマイズできます。

結婚式という枠に当てはめる必要がなく、個人的な節目としての深い満足感が得られやすいのも特徴です。

ナシ婚にはどのような欠点があるのか

ナシ婚は自由で負担が少ない反面、式とは違う種類の迷いや不安が生まれます。後から「やっておけばよかった」と感じる点もあるため、良い点と悪い点を理解しておく必要があります。

“特別な一日”の体験が残らない

結婚式には、ゲストからの祝福、入場、手紙、拍手など、非日常の“体験”が連続する構造があります。

ナシ婚ではこの体験が欠けてしまうため、「節目らしい実感が湧きにくかった」「思い出として物足りなかった」と感じるケースも。

イベントそのものの価値を重視するタイプには、やや物足りなさが残る可能性があります。

家族から心配されることがある

ナシ婚は親世代にとってまだ新しい概念で、「本当にそれでいいの？」「せめて写真だけでも残してほしい」という不安を抱かせてしまうこともあります。

結婚式は家族にとっても大きな節目であるため、その気持ちを踏まえつつ、別の形（フォトウェディングや会食）で埋める必要があるかもしれません。

記念として“何も残らない”問題が起こりやすい

ナシ婚では、意識しないままでいると「結婚した証」が生活の中に残らないことがあります。

写真もアルバムも何も用意しなかった場合、数年後に振り返ったときに“結婚の記録”が見つからない状態になりやすいです。ナシ婚でも、写真撮影・アイテムの制作・小さなセレモニーなどを行っておくことで後悔しにくくなるでしょう。

ナシ婚に向いているのはどのような人か

ナシ婚は良い点も多い一方で、向き・不向きがはっきり分かれる結婚スタイルでもあります。

そんなナシ婚に向いているのは、結婚式という“フォーマット”よりも、日々の生活や自分たちらしさを大切にしたいタイプ。もう少し細かくみていきましょう。

費用を現実的に考えたいカップル

結婚式は何百万円規模のイベントになることもあり、新生活や将来の資金を優先したいカップルにとって、ナシ婚は合理的で負担の少ない選択です。

無理に式を挙げて生活を圧迫したくない、という価値観とはとても相性が良いです。

準備に時間や心の余裕がないカップル

仕事が忙しい、遠距離、妊娠中、子育て中など、数ヶ月単位での準備が難しい状況のカップルにはナシ婚が向いているでしょう。

短期間で完結できることに加え、生活のリズムを崩さずに節目だけを残せる柔軟さがあります。

大勢の前に立つことが苦手な人

「人前に立つのが苦手」「注目されると緊張する」という人にとって、結婚式は負担の大きいイベントです。ナシ婚なら、ふたりだけの世界で節目を迎えられるため、精神的な居心地のよさが大きな魅力と言えます。

ナシ婚が向かない人

逆に、ナシ婚にすると「やっぱり式にすれば良かった」と感じやすいタイプもいます。式を挙げたいと考えているのであれば、ナシ婚は向かないかもしれません。

特別な体験そのものを大切にしたいカップル

特に式でしか味わえない非日常体験（入場、祝福、手紙、拍手、家族の涙など）に価値を感じるカップルは、ナシ婚だと“節目としての実感”が得にくいことがあります。

人生の“ハレの場”を求めるタイプは式のほうが満足度が高いでしょう。

ドレス姿をたくさんの人に見てほしい人

「せっかくの晴れ姿だから披露したい」「友達や親族に華やかな姿を見せたい」という希望が強い場合、式の方が満足度が高くなりやすいです。

ナシ婚でもフォトウェディングで写真は残せますが、“見てもらう価値”を重視すると式の方がしっくりきます。

親が式を強く望んでおり、その期待を大きく気にする場合

ナシ婚は親の価値観と摩擦が起きることがあるかもしれません。親が強い思い入れを持っている場合「どうしても式を挙げてほしい」と言われることも。

「家族の想いをどう扱うか」が意思決定に影響する場合はナシ婚の選択には特に注意が必要です。

節目を“イベント”として捉えたいタイプ

大きな節目はしっかりイベントとして形にしたい、というタイプの人にはナシ婚は少し軽く感じる可能性があります。準備の手間や費用よりも、“儀式性”や“形式”を求める価値観には結婚式の構造が合いやすいです。

ナシ婚は“何を大切にしたいか”で形を選べる結婚のスタイル

ナシ婚は、ただ結婚式を省くという選択ではなく「ふたりの価値観・生活・ペースに合わせて節目の形を選べる」という、とても柔軟な結婚のスタイルです。

大きなイベントを行わなくても、フォトウェディング、家族との会食、入籍日の記念撮影、旅行、ふたりだけのセレモニー、記念アイテムなど、式とは違う方法で節目を丁寧に残すことができます。

その一方で、結婚式の“特別な体験”に価値を置く人には物足りなさが残ることもあり、ナシ婚の良し悪しを理解した上で選ぶことが大切です。

大切なのは、結婚式をする・しないではなく、何を大事にしたいか。

二人の価値観に合った方法で節目を作ることで、式の有無とは関係なく、“自分たちらしい結婚の形”をしっかりと残すことができます。

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